医院名:医療法人社団永晃会木戸クリニック 
住所:〒359-1111 埼玉県所沢市緑町4丁目15−27 
電話番号:04-2929-6502

女性の症状について

女性の泌尿器科

女性の泌尿器科女性の泌尿器疾患では、排尿痛、頻尿、尿失禁などの症状が多く現れますが、かゆみや痛み、発熱などを起こすこともあります。女性には、月経・出産・閉経などがあるため泌尿器にトラブルを起こしやすいとされています。ここでは女性によくある泌尿器疾患の概要と症状、診察や治療についてご紹介しています。

急性膀胱炎

女性は会陰部の構造上、細菌が膀胱まで入り込むのが容易なため、膀胱炎になりやすい傾向があります。特に体力が落ちている時には免疫力も低下するため、疲れがたまっている時に発症するケースがよくあります。膀胱炎は誤った生活習慣が起因となることが多いため再発しやすく、再発を繰り返すと腎臓に感染が広がることもあるため、しっかり治すことが重要です。

症状

特徴的な症状に、排尿時の強い痛みがあります。特に排尿の最後の方でしみるような痛みが起こります。他には頻尿、排尿時の違和感、残尿感があります。血尿が出ることもあります。

診察

症状をうかがって、尿検査を行います。尿検査で白血球が検出されたら膀胱炎と診断されます。再発を繰り返す場合や、熱がある場合、腰や背中に痛みがともなう場合には腎盂腎炎を起こしていないかエコー(超音波)検査で確かめます。

治療

抗生剤を数日間服用します。水分をたっぷりとって尿意を我慢しないことも重要です。治るまでは運動を避け、できるだけ安静に過ごします。陰部の清潔を保つことも重要ですが、シャワートイレで再感染しやすいケースもあるため注意が必要です。 近年になって膀胱炎によく使われるニューキノロン剤が効きにくい菌が現れているため、セフェム系の抗生剤を使った治療を用いることが増えています。数日で症状はなくなっていきますが、再発防止効果も期待できるため、1週間程度の服薬を行います。 再発を予防するためには、水分を多めにとる、尿意を我慢しない、陰部の清潔を保つことが重要です。

急性腎盂腎炎

主に、尿道から入った細菌が膀胱や尿管を遡って腎盂で炎症を起こしています。腎盂は腎臓で作られた尿がたまる部分です。膀胱炎と同様に大腸菌によるものがほとんどですが、ブドウ球菌や緑膿菌などが検出されることもあります。

症状

膀胱炎と同様の頻尿、残尿感、排尿痛に加え、38度以上の発熱、腰・背中の痛みなどが現れます。膀胱炎のような症状がないこともあります。背中の腎臓がある部分を叩くと痛みを生じます。発熱により食欲不振や倦怠感などが生じることもあります。

診察

体温を測り、触診で背中を圧迫する・叩くなどで痛みが生じるかどうかを確認します。尿検査で膿尿・細菌を確認し、血液検査で白血球数を調べて炎症反応の有無を確かめます。尿路に合併症を起こしている可能性があるため、エコー(超音波)検査、腎盂造影検査も必要です。また膀胱尿管逆流があると再発を繰り返すため、その検査も行います。

治療

抗生剤の点滴を3日間行いますが、高熱が続いて体力を消耗している際にはリンゲル液の点滴も行います。その後、熱が下がってきたら抗生剤を内服します。症状が重い場合には入院が必要になることもあります。

尿失禁

女性に多い代表的な症状に尿失禁があります。くしゃみや咳など腹圧がかかった拍子に尿が漏れてしまう腹圧性尿失禁、急に我慢できないほど強い尿意が起きてトイレまで間に合わない切迫性尿失禁などがあります。尿失禁は改善できる病気です。生活の質を著しく低下させるため、早めに専門医を受診しましょう。

腹圧性尿失禁

膀胱・子宮・直腸・膣を支える骨盤底筋群、排尿をコントロールする尿道括約筋はどちらも筋肉ですから、加齢によって筋力が衰えますし、出産でダメージを受けやすく、機能低下を起こしやすくなっています。機能低下している状態で急に強い腹圧がかかると尿漏れが起こります。

症状

急に強い腹圧がかかる咳・くしゃみ・ジャンプ・重いものを持つなどの際に尿漏れが起こります。

診察

パッドテストやチェーン膀胱造影により、尿漏れの状態や膀胱と尿道の位置を確認します。
パッドテストは、500mlの水分を摂取し、パッドをつけて1時間ほど決められた動作を行っていただいた上でパッドの重さを測定してレベルを判定します。2g以下の場合は尿漏れがないと判断され、軽度(2.1~5g)、中等度(5.1~10g)、重度(10.1g以上)となります。なお、パッドテストは生理中には行えません。
チェーン膀胱造影は、造影剤を用いたレントゲン検査です。膀胱の位置、膀胱と尿道の角度などを確認できます。

治療

トレーニングや干渉低周波治療、薬物療法、手術などがあり、症状や状態、年齢などを考慮した上で適切な治療法を組み合わせて行います。重度の場合もTVT手術やTOT手術など簡単な手術でほとんどの場合、治すことができます。肥満も腹圧がかかりやすくなるため、肥満がある場合にはその解消も重要です。

骨盤底筋トレーニング

筋力を回復させて症状を改善に導くトレーニングです。軽度の腹圧性尿失禁の場合、通常は3ヶ月程度のトレーニングである程度の効果が見込めます。

干渉低周波治療

干渉低周波を用いて骨盤底筋を強化する治療法で、一般的にはトレーニングの補助的な治療として用いられます。

薬物治療

膀胱の強すぎる収縮力を少しだけ抑えるもの、尿道括約筋の締りを改善するものなどがあります。トレーニングの補助として用いられることが多くなっています。

TVT法(手術)

腹圧がかかった際に尿道が大きく移動しないよう、尿道と膣の間にテープを挿入して支えることで尿失禁を防止します。小さな切開を膣と下腹部の3ヶ所に行うだけですからお身体への負担が小さく、再発率が低いため最も多く用いられている手法です。

コラーゲン注入

内視鏡を用いてコラーゲンを注入し、膀胱の出口を狭くして尿漏れを防止する方法です。切開せずに行えますが、手術のTVT法に比べると再発率が高いとされています。

切迫性尿失禁

いきなり強い尿意が起こってトイレに間に合わず、尿漏れが起こる状態です。排尿抑制の指令に関する問題によって起こっているケース、膀胱の過敏状態により起こっているケースがあります。
排尿抑制の指令は、大脳から発せられて膀胱に伝わりますが、指令がうまく発せられない、あるいは膀胱にうまく伝わらないと膀胱が勝手に収縮して排尿する無抑制収縮を起こします。これは脳梗塞、脊髄疾患などの疾病によって起こることが多くなっています。症状を起こさない微少脳梗塞によって無抑制収縮を生じている場合もあります。
また、膀胱が過敏になって起こっているケースでは、過活動膀胱が多くなっていますが、他に原因疾患として膀胱炎などがある可能性があります。また、原因が特定できない場合は、不安定膀胱とされます。

症状

強い尿意が急激に生じてトイレに間に合わず、尿漏れが起こります。手洗いなど水の流れる音や感触などがきっかけになって強い尿意が起こるケースもあります。

診察

症状や尿漏れが起こるきっかけなどについてうかがっていきます。その後、膀胱内圧測定を行って確定診断となります。膀胱内圧測定は生理食塩水を膀胱に注入して圧を測定する検査です。

治療

抗コリン薬やβ3(ベータスリー)受容体作動薬などを用いた薬物療法が中心になります。膀胱の収縮を抑制する薬は効果が現れやすいのですが、唾液分泌が減る副作用があるため、長期服用や高齢者の服用が難しいこともあります。他に、飲水コントロール、骨盤底筋訓練、膀胱訓練や排尿記録などの行動療法などを行うこともあります。

女性に多いその他の泌尿器疾患

過活動膀胱

女性に多いその他の泌尿器疾患トイレが近い、夜中にトイレに起きる、急に強い尿意が起こるなどの症状を生じる病気です。尿漏れを起こす切迫性尿失禁が起こることもあります。尿がたまる前に膀胱が収縮してしまう状態を過活動膀胱と呼びますが、こうした症状は膀胱炎や結石、がんなどでも起こりますので、必ず専門医を受診してください。また、過活動膀胱は治療によって改善できますので、お気軽にご相談ください。

神経因性膀胱

排尿時には勢いよく出すという仕組みそのものに不具合が生じ、尿漏れ・排尿しにくい・残尿感など、排尿に関する症状が起こります。放置していると腎臓にダメージを及ぼす可能性があります。また、原因疾患として脳血管障害の後遺症、脊髄障害、パーキンソン病などがあることも考えられます。症状があったら早めに受診してください。

心因性頻尿

不安や緊張などストレスによって尿意を頻繁に感じてしまう状態です。誰でも緊張すると尿意を感じやすくなりますが、それが日常的に起こるようになると通勤や通学、会議や試験など、トイレに行きにくい環境につい不安を感じるなど生活に支障を及ぼすことがあります。尿意への不安があることで尿意をさらに強く感じ、意識するようになるという悪循環を生みやすいので早めに専門医を受診するようおすすめしています。

尿路結石症

女性はその生涯で10人に1人が尿路結石症になるとされており、女性の尿路結石症は増加傾向にあります。症状には、頻尿、血尿、下腹部痛、わき腹の痛みがあります。激痛が起こることもしばしばありますが、無症状のケースもあります。結石が排出されると痛みはなくなりますが、再発しやすく、適切な治療を受けずにいると腎機能低下を起こすことがあります。

腎盂腎炎

腎臓は実質的な組織である腎実質、尿が流れる道の尿路の一部である腎盂腎杯に分けられます。腎盂腎炎は、腎実質や腎盂腎杯が細菌などに感染して炎症を起こしている状態です。膀胱炎や尿路感染症によって起こることもあります。症状は、頻尿、残尿感、排尿痛、血尿、尿の白濁、背中や腰の痛み、発熱、寒気、吐き気、脱水などがあります。腎盂内に尿がうっ滞している場合や高熱があって脱水を起こしている場合には入院が必要になることもあります。

腎機能障害

腎機能障害は腎臓の働きが悪くなって機能が低下した状態を指します。腎機能に障害が起こると腎不全となりますが、これには急性腎不全と慢性腎不全があって、どちらも機能を十分に回復させるためには早期の治療が必須です。また、尿がうまく出ない、尿が全く出ないなど急性腎不全の場合には、速やかに受診する必要があります。慢性腎不全は初期の自覚症状が乏しいため、排尿に関する違和感があったら泌尿器科を早めに受診するよう心がけてください。進行すると頻尿、夜間トイレに起きる、顔や足にむくみがある、疲れやすい、食欲が落ちた、息が切れるなどが現れます。こうした症状があったら、できるだけ早く泌尿器科を受診しましょう。

骨盤臓器脱

膀胱や子宮、直腸などの臓器は骨盤底筋群という強力な筋肉や靭帯に支えられています。この骨盤底筋は、出産でダメージを受けたり、加齢や閉経によって衰えることがあります。骨盤底筋が弱くなってゆるんでしまうと膀胱や子宮、直腸などを支えきれなくなって、膣から飛び出してくることがあります。これが骨盤臓器脱で、飛び出してしまう臓器によって膀胱脱、子宮脱、直腸脱と呼ばれることがあります。軽度の症状には下腹部の違和感、頻尿、残尿感、便秘などがあり、脱出の程度が重くなると出血やかゆみなども起こります。早期であればより負担の少ない治療で改善できるため、早めにご相談ください

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